山川酒(読み)やまかわざけ

精選版 日本国語大辞典 「山川酒」の意味・読み・例文・類語

やまかわ‐ざけ やまかは‥【山川酒】

〘名〙 白酒(しろざけ)異称。瀬を流れる山中川水は白く濁っているところから、近世京都酒屋で、白酒のことを山川酒と呼び、売り出したため、広くこの名が伝えられたという。山川。山川白酒。〔俳諧・毛吹草(1638)〕

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世界大百科事典(旧版)内の山川酒の言及

【白酒】より

…雛祭に白酒を使うようになったのは19世紀に入ってからのようであるが,白酒そのものは江戸初期にはすでに京都六条油小路の酒屋でつくっていたものが有名であった。山川酒というのがそれで,歌舞伎の《助六》や《乗合船》に登場する白酒売は〈山川〉と書いたうちわを手に持っている。幕末近く大坂と江戸に白酒で有名な店があった。…

※「山川酒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」