改訂新版 世界大百科事典 「山江」の意味・わかりやすい解説 山江[村] (やまえ) 熊本県南部,球磨(くま)郡の村。人口3681(2010)。南西は人吉市に接する。南部は人吉盆地の一角を占めるが,北部は丘陵と九州山地で占められる。球磨川の支流万江(まえ)川,山田川が南流し,川沿いに耕地,集落が開ける。中世以降,相良氏の所領となり,近世にも相良氏の人吉藩領であった。主産業は農林業で,米,雑穀,タバコ,茶,プリンスメロンの栽培などが行われるほか,シイタケ,ワサビ,クリなど,豊富な山の幸を産する。養魚場ではヤマメの養殖も盛ん。南部の高寺(たかてら)院には,平安後期の作とされる木造毘沙門天立像がある。九州自動車道が南北に縦断する。執筆者:松橋 公治 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報