山科古窯跡群(読み)やましなこようせきぐん

日本歴史地名大系 「山科古窯跡群」の解説

山科古窯跡群
やましなこようせきぐん

[現在地名]山科区御陵・北花山・上花山

山科盆地西北の山麓部に散在する須恵器窯跡群。七世紀前半から八世紀初頭頃まで断続的に操業されていたが、同時操業の窯はせいぜい一、二基程度の小規模なものである。

既発見の窯跡は八基あり、御陵みささぎの天智天皇陵付近の岡堤谷おかつつみだに窯跡・大岩おおいわ窯跡・牛尾うしお窯跡など五基(御陵支群)と、花山かさん六条ろくじよう山の東麓にある朝日稲荷あさひいなり窯跡・大峰おおみね窯跡・坂尻さかじり窯跡の三基(花山支群)との、二グループに分れる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の山科古窯跡群の言及

【山科】より

…縄文時代から古墳時代にかけての中臣(なかとみ)遺跡があり,早くから人間が住んでいたことがわかる。山科古窯跡群は7世紀初頭の須恵器窯で,藤原(中臣)鎌足邸の〈山科の陶原(すえはら)〉の地と推定され,中臣氏が領有していたと思われる。天智天皇が〈山科野〉で猟をしたり,陵墓が造営されたことは,中臣氏との関係をうかがわせる。…

※「山科古窯跡群」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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