山野口村(読み)やまのくちむら

日本歴史地名大系 「山野口村」の解説

山野口村
やまのくちむら

[現在地名]福知山市大字山野口

西流する由良川に北方から流れ込む相長あいおさ川の谷頭にある。東は山を隔てて小畑おばたなか(現綾部市)、西はからすヶ岳(五三六・五メートル)おにじよう(約五四四メートル)、南は報恩寺ほおじ村・印内いんない村、北は峠で丹後国加佐郡室尾谷むろおだに(現大江町)に接する。村中を東南の綾部私市きさいち方面から在田ありた(現大江町)方面に向かう高浜街道が通る。「丹波志」によれば、中世までは鬼ヶ城の西側、由良川右岸には道がなく、山道ながらこの道が当地域の主要路であったと考えられる。

横山硯」は南北朝期の話として、「南朝宮方の落人、和知上林の山奥へ数多く逃来りて、(中略)赤松円心(則村)も何鹿郡山の口村へ逃込みて民家に下り」と当地の伝承を記す。


山野口村
やまのぐちむら

[現在地名]別府市東山ひがしやま やまくち

椿つばき村の西、南乞あまごい(一〇七三・七メートル)北東小挟間おばさま川西岸に位置する。南は大分郡柚木ゆのき(現庄内町)。江戸時代の領主の変遷は東畑ひがしはた村に同じ。慶長五年(一六〇〇)二月の速見郡由布院知行方目録写(北九州市立歴史博物館蔵)由布院ゆふいんに属する「山の口村」がみえ、高三三八石余。小倉藩元和人畜改帳には山野口村とみえ高二一五石余、家数二五・人数一〇六、牛一五・馬四。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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