岡田郡・豊田郡(読み)おかだぐん・とよだぐん

日本歴史地名大系 「岡田郡・豊田郡」の解説

岡田郡・豊田郡
おかだぐん・とよだぐん

和名抄」高山寺本に「岡田郡」、東急本・刊本に「豊田郡」とみえ、刊本に「止与太」の訓がある。「延喜式」神名帳には「岡田郡一座 桑原クハハラ神社」がみえ、現結城郡石下いしげ国生こつしよう(近世には岡田郡)桑原くわばら神社に比定される。「延喜式」(民部省)には「豊田とよた」とあって、頭注に「延喜四年十二月十日改岡田郡為豊田郡」の記事がみえ、延喜四年(九〇四)に岡田郡を豊田郡と改称したものと考えられる。「将門記」には承平七年(九三七)のこととして「爰ニ彼ノ介、下総国豊田郡栗栖院常羽ノ御厩、及ビ百姓ノ舎宅ヲ焼キ掃フ」とあり、平良兼が将門の拠点常羽いくは御厩を襲撃しているが、常羽御厩は現結城郡八千代町栗山くりやま(近世には岡田郡)に比定される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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