岩亀楼(読み)がんきろう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「岩亀楼」の意味・わかりやすい解説

岩亀楼
がんきろう

横浜にあった遊女屋。横浜遊廓(ゆうかく)開設出願人の品川遊廓岩槻屋(いわつきや)佐吉が、1859年(安政6)の同所開業と同時に出店した。大店(おおみせ)として神風楼などとともに著名で、明治時代には3階建ての上に時計台を設けた。幕末に、抱(かか)え遊女の喜遊(きゆう)が外国人の客を拒否して自殺したという伝説があって有名だが、事実は確認できず、攘夷(じょうい)家の作り話ともいわれている。

[原島陽一]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android