岩屋寺村(読み)いわやじむら

日本歴史地名大系 「岩屋寺村」の解説

岩屋寺村
いわやじむら

[現在地名]南知多町山海やまみ

周囲を知多丘陵で囲まれ、東は切山きりやま(現美浜町)、南は須佐すさ村・大泊おおどまり村、西は村、北は内福寺うつふくじ村に接する。

「寛文覚書」によれば、概高五一石余、田地二町七反七畝余、畑地一七町七反四畝余、戸数四三、人口三二一。岩屋寺領二〇石。将軍上洛・朝鮮使節通行の時人馬を出すとある。「徇行記」によれば、村は深山幽の地で、集落は岩屋寺の東西に続き、東の郷を坊中ぼうちゆうといい寺領で、西を大門だいもんといい蔵入地である。寺領の田は奥院へついた山間に二ヵ所、畠は観音堂の南の城山しろやまの下にある。「小百姓ハカリニテ貧村」であったが、牛馬が多いのは秣が豊富なため他村からの預り分もあったによる。農閑期には薪を古布こう(現美浜町)の芝問屋へ売出す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android