峠下村(読み)とうげしたむら

日本歴史地名大系 「峠下村」の解説

峠下村
とうげしたむら

[現在地名]亀田かめだ郡七飯町字峠下・字仁山にやま・字西大沼にしおおぬま

近世から明治三五年(一九〇二)まで存続した村。久根別くねべつ川の上流、函館平野北端に位置し、南を除く三方を山に囲まれる。地名は大沼おおぬま(茅部峠・長坂峠)の下に位置することによる(「蝦夷日誌」一編など)。谷「蝦夷日記」寛政一一年(一七九九)五月五日条に「クネベツ川の流れ有、又、小川を渡り峠の下村にいたる。此所、箱館より来るには、亀田・上の山・赤川七重・仲川より峠の下村に至る。長坂山道にて平坂なり」とみえる。「西蝦夷地日記」によると、文化四年(一八〇七)田草川伝次郎は大沼峠の茶屋から当地に向かい、「僅之峠なり、道巾広歩行易峠下りて、峠下家十軒余有、之前々より住居、是より新道直路巾五間余、左右水落し有之とも至而深ぬかり沼のごとし」(同年一〇月二四日条)と記す。文化六年改の家数九・人数二九、田一〇町・畑五町(「松前三ヶ所附東西村調」道立文書館蔵旧記)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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