一説に、中国の春分の日に食物を盛る「春盤」の影響を受け、正月に、米・餠・ミカン・昆布・海老・干し柿・かち栗などをのせ、飾りもので美しく飾っていたものが、婚礼や供応に用いられるようになったともいう。
島形とも州浜(すはま)形ともいい、婚礼などのときに飾る縁起物。島の形をした脚付きの台に肴(さかな)を盛り、箒(ほうき)と熊手を持った高砂(たかさご)の尉(じょう)と姥(うば)(男女の老人)や、松竹梅や岩を配した飾り台である。現在は肴のかわりに羽二重(はぶたえ)、紅絹(もみ)などの布地や、兵児(へこ)帯などの呉服(ごふく)物で飾り付けるものもある。正月に鏡餅(かがみもち)の古形として、三方(さんぼう)に米を盛ってツルシバを飾り、餅、ミカン、昆布、エビ、干し柿(がき)、かち栗(ぐり)などをのせた、お手かけ、食積(くいつみ)、蓬莱(ほうらい)などとよばれるものと一連の飾りで、縁起を祝って婚礼の席にも使われるようになったのであろう。中国の春分の日に食物を盛り供える春盤の影響を考えることもできよう。
[井之口章次]
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…祝儀の飾物,および和菓子の名。飾物の州浜は州浜台の略で,島台とも呼ぶ。出入りのある浜辺をかたどった台で,これに松竹梅,鶴亀,尉(じよう)と姥(うば)などの作り物を配して,婚礼,正月その他祝儀の席に飾った。…
※「島台」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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