島隠(読み)しまがくる

精選版 日本国語大辞典 「島隠」の意味・読み・例文・類語

しま‐がく・る【島隠】

[1] 〘自ラ四〙 島かげに隠れる。
万葉(8C後)六・九四四「島隠(しまがくり)吾が漕ぎ来れば羨(とも)しかも大和へ上る真熊野の船」
[2] 〘自ラ下二〙 (一)に同じ。
古今(905‐914)羇旅・四〇九「ほのぼのと明石の浦の朝霧しまがくれ行く舟をしぞ思ふ〈よみ人しらず〉」
[補注]「万葉‐三六九二」の「はしけやし妻も子どももたかたかに待つらむ君や山隠れぬる」の「山隠れ」の原文麻我久礼」を「之麻我久礼」とする写本により(二)の例とする説もある。

しま‐がくれ【島隠】

〘名〙 島のかげに隠れること。また、島のかげ。
※後撰(951‐953頃)雑三・一二一二「嶋がくれありそに通ふあしたづのふみおく跡は波もけたなん〈よみ人しらず〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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