川合 貞吉(読み)カワイ テイキチ

20世紀日本人名事典 「川合 貞吉」の解説

川合 貞吉
カワイ テイキチ

昭和期の著述家,中国研究者 ゾルゲ事件最後の関係者。



生年
明治34(1901)年9月15日

没年
昭和56(1981)年7月31日

出生地
岐阜県安八郡川並村(現・大垣市)

学歴〔年〕
明治大学専門部〔大正14年〕卒

経歴
明大在学中に左翼運動に関係し、昭和3年中国に渡り、上海で日支闘争同盟を結成、6年リヒアルト・ゾルゲ尾崎秀実と知り合いコミンテルンの情報活動に参加。16年にゾルゲ事件が発覚して逮捕され懲役10年の刑を受けたが、20年に釈放される。28年ゾルゲ事件最初の解説書といわれる「ある革命家回想」を出版、以後、著述活動に専念。31年には尾崎ゾルゲ事件救援会を作り、事件関係者遺族の救援活動をした。他の著書に「ゾルゲ事件獄中記」「神田錦町松本亭」「現代史資料・ゾルゲ事件」(全5巻)「革命の哲学」など。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「川合 貞吉」の解説

川合貞吉 かわい-ていきち

1901-1981 昭和時代の社会運動家。
明治34年9月15日生まれ。昭和3年中国にわたり,上海で日支闘争同盟を組織。尾崎秀実(ほつみ)やゾルゲと知りあい,コミンテルンの情報活動に参加。16年ゾルゲ事件で検挙される。戦後,出獄後は著述活動に専念。昭和56年7月31日死去。79歳。岐阜県出身。明大卒。著作に「ある革命家の回想」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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