川崎郷(読み)かわさきごう

日本歴史地名大系 「川崎郷」の解説

川崎郷
かわさきごう

和名抄」高山寺本・東急本・元和古活字本すべて「川埼」と記す。訓は付されない。郷名の初見は、八世紀中頃の貢進仕丁歴名帳(正倉院丹裏古文書)のなかに「西部難男高年十七尾張国中嶋郡川埼郷戸主南部馬仙文戸口」とあるもので、西部難男高は、尾張国から同時に貢進された一一名のうちの一人として記される。当郷に南部馬仙文の戸があったことが知られる。この歴名帳は天平勝宝五年(七五三)六月一五日付の丹斤量定文を外包紙にもつ内包紙に記されているもので、歴名帳の年次もこの時期かもしくはさほど遠くさかのぼらない頃のものと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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