川平津(読み)かびいらつ

日本歴史地名大系 「川平津」の解説

川平津
かびいらつ

川平かびら湾口西側にあった近世の湊。石垣島北半の要津で、キファ湊ともよばれた。正保国絵図に川平湊とみえ、「湊口、広三十八間・深十二尋、湊内入六町・広一町、船繋場、深二尋、大船二、三十艘程繋ル、西風ニ船繋悪シ、沖干瀬之間、船出入口三十七間・深十二尋」と記される。また平久保ひらくぼ崎まで五里半、美崎みしやぎい(石垣湊)まで六里の航路が描かれている。船繋所は浜崎はまさきいにあった(八重山島由来記)。宮古島・沖縄島航路の風待港で、よちん津(現竹富町)・美崎津とともに首里王府への上納米の集荷積出港でもあり、川平かびいら村の苧績屋には近隣の村々から集めた上納米の保管庫があった(与世山親方八重山島規模帳)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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