工藤会(読み)くどうかい

共同通信ニュース用語解説 「工藤会」の解説

工藤会

北九州市拠点とし、2012年に全国で唯一の「特定危険指定暴力団」に指定された。飲食店や建設会社の関係者らを狙った襲撃事件が相次ぎ、福岡県警は14年に「頂上作戦」に着手。会トップの総裁野村悟のむら・さとる被告らを逮捕した。組織弱体化が進み、県内の構成員数は過去20年でピークだった08年末に約730人だったが、23年末には約160人まで減少した。本部事務所は20年に撤去され、NPO法人跡地福祉施設を建設する予定。

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知恵蔵mini 「工藤会」の解説

工藤会

北九州市に本拠を置く、九州最大規模の指定暴力団。2012年に改正された暴力団対策法で特定危険指定暴力団(銃撃火炎瓶を投げ込むなどの危険行為を繰り返す恐れのある組織)に指定されている。北九州市に本部を置き、12年の2月時点で650名超の構成員を擁する。かねてより武闘派として知られ、03年8月には組員が暴力団追放運動のリーダー格の経営していたクラブに手榴弾を投げ込み、従業員ら約10人が重軽傷を負う事件を起こし、また11年4月には、工藤会を担当していた元警部が銃撃されて重傷を負う事件も起きた。14年9月11日、福岡県警は1998年に組員に指示して元脇之浦漁協(現・北九州市漁協)組合長を射殺したとして、同会トップの総裁、野村悟容疑者を殺人などの容疑で逮捕、13日には同会ナンバー2である会長の田上不美夫容疑者を同じ容疑で逮捕した。11日の逮捕に際し、福岡県警本部長は組織壊滅に向け、約3800人の捜査員らを投入するなど、異例の発表を行った。

(2014-9-16)

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