左筆(読み)サヒツ

デジタル大辞泉 「左筆」の意味・読み・例文・類語

さ‐ひつ【左筆】

書を右筆ゆうひつというのに対し、書き絵の模様。ふつう、尻鞘しりざや下鞍したぐらなどに描かれたものをいい、とら斑紋極彩色に表したものが多い。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「左筆」の意味・読み・例文・類語

さ‐ひつ【左筆】

〘名〙
① (書を右筆(ゆうひつ)というのに対して) 描絵(かきえ)による模様をいう。多く尻鞘(しざや)や韉(したぐら)の類に描かれたものをいい、虎の斑紋などがふつうであった。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
左利きの人が左手で字を書くこと。また、その書。
※明治世相百話(1936)〈山本笑月〉明治文士の筆蹟「翁は左筆であるが、実に天賦の筆蹟ともいふべきもので」

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