菊池幽芳の長編小説。1899-1900年(明治32-33)《大阪毎日新聞》に連載。単行本は1900年に前編,01年に中・後編を春陽堂より刊行。大阪天下茶屋の豪農の娘・箕輪環が女主人公。環は上京して女学校に在学中,医学生に欺かれて同棲,のち投身自殺をはかるが,危うく助かり,玉太郎を生む。玉太郎は房州のある漁家に里子に出し,環は親もとに帰った。のち,子爵桜戸隆弘と結婚,一子正弘を生んだ。正弘が房州に保養に来ていたおり,漁師の少年とともに溺死し,その少年が玉太郎であったことを知った環は一切を夫に告白,夫婦間は危機に陥った。しかし,環の献身的愛情により,結局は旧に復して幸福な結末に終わる。女性読者に歓迎された代表的な家庭小説。
執筆者:岡 保生
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...
4/12 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
4/12 デジタル大辞泉を更新
4/12 デジタル大辞泉プラスを更新
3/11 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
2/13 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新