デジタル大辞泉
「巴御前」の意味・読み・例文・類語
ともえ‐ごぜん〔ともヱ‐〕【巴御前】
源義仲の側室。武勇をもって知られ、常に義仲に従ってしばしば戦功をたてた。義仲戦死後、尼となり越後の友松に移り住んだと伝えられる。生没年未詳。鞆絵御前。
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ともえ‐ごぜんともヱ‥【巴御前】
- 平安末期の武将源義仲の側妾。義仲の乳父中原兼遠の娘。武勇にすぐれた女性で、義仲の部将としてしばしば戦功を立て、義仲が近江に敗走した際も従い奮戦し勇名をあげたが、義仲にさとされて帰国。のち越後国石黒(新潟県柏崎市)に移住し、尼となったと伝えられる。生没年未詳。巴。
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巴御前 (ともえごぜん)
平安末期~鎌倉初期の女性。生没年不詳。源義仲の乳父中原兼遠の娘で,木曾四天王といわれた樋口兼光・今井兼平兄弟の妹。武勇をもって知られ,義仲に従って合戦に参加したが,1184年(元暦1)正月,義仲が敗死すると信濃に帰った。《源平盛衰記》によれば,源頼朝に召喚されて鎌倉に参上し,斬首されるところを和田義盛の請により免れ,その妻となり,朝比奈三郎義秀を生んだ。和田合戦で義盛・義秀が討たれると,越中国石黒に行き,出家して91歳まで生きたという。
執筆者:小田 雄三
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巴御前
ともえごぜん
生没年不詳。平安後期の女性。中原兼遠(なかはらかねとお)の女(むすめ)。木曽義仲(きそよしなか)の妾(しょう)。知勇優れた武将として有名。つねに義仲に従って戦功をたて、勇婦としての誉れが高かった。1184年(元暦1)、源頼朝(よりとも)の差し向けた源義経(よしつね)軍に追われ、近江(おうみ)(滋賀県)に敗走する義仲とともに防戦に努めたが、自分の最期を悟った義仲に説得されて義仲と別れた。そののち尼となって越後(えちご)(新潟県)に移り住んだと伝えられている。能に『巴』がある。
[田辺久子]
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巴御前
生年:生没年不詳
鎌倉初期の女武者。木曾(源)義仲の従者でその愛妾ともされる。義仲の乳母の夫,中原兼遠の娘といわれ,治承4(1180)年の義仲の挙兵に従い,越中国(富山県)礪波山の戦などを経て入京。元暦1(1184)年1月,近江粟津の戦では敵の首をねじ捨てるなどの活躍をしたが,死を覚悟した義仲の命令で戦場を離脱した。中世前期に武家の女性は地位が高かったことを背景として,大力は女性の血筋で伝えられるという信仰のもとに造形化された女性である。『源平盛衰記』は,巴がのちに和田義盛の妻となって朝比奈義秀を生み,越中石黒で出家して死んだという伝説を付け加えている。このような巴伝説の背景に,義仲説話を語った廻国巫女の存在を想定する見解もある。<参考文献>水原一『平家物語の形成』
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巴御前 ともえごぜん
?-? 平安後期-鎌倉時代の女武者。
中原兼遠の娘。樋口兼光,今井兼平の妹。源義仲(よしなか)の愛妾。武勇にすぐれ,義仲にしたがってたびたび戦功をたてる。寿永3年(1184)義仲が源範頼・義経軍に敗れて没したのち信濃(しなの)(長野県)木曾にかえった。「源平盛衰記」では,その後和田義盛の妻となって朝比奈義秀を生み,晩年は尼になったというが,義秀の生年からこの話は成立しない。
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巴御前
ともえごぜん
武勇をもって知られる平安時代末期の女性。木曾義仲 (→源義仲 ) の妾。中原兼遠の娘。義仲に従って各地に転戦し功を立てた。寿永3 (1184) 年源頼朝の命を受けた源範頼,義経軍に宇治,勢多で敗れ,近江粟津に逃れた義仲に説得されて逃げ延び,のち尼となり,越後に移り住んだと伝えられる。
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巴御前【ともえごぜん】
源義仲の妾(しょう)。生没年不詳。勇婦として知られ,義仲に従ってしばしば戦功を立てた。1184年義仲が近江(おうみ)に敗走したときも彼に従ったが,義仲は巴をさとしてのがれさせた。その後尼となって越後(えちご)に住んだという。
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巴御前
ともえごぜん
歌舞伎・浄瑠璃の外題。- 作者
- 竹柴晋吉
- 初演
- 明治35.6(東京・東京座)
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世界大百科事典(旧版)内の巴御前の言及
【朝比奈義秀】より
…和田義盛の三男。母は木曾義仲の妾巴御前という。安房国朝夷(あさい)郡で育ち,朝比奈三郎と称す。…
※「巴御前」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」