百科事典マイペディア 「帝王編年記」の意味・わかりやすい解説
帝王編年記【ていおうへんねんき】
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
年代記。30巻(現存するのは27巻)。僧永祐(えいゆう)(南北朝時代の人、伝未詳)の編。『歴代編年集成』『帝王編年集成』『歴代編年記』『扶桑(ふそう)編年録』など、写本によっていろいろの別名がある。神武(じんむ)天皇から北朝の後光厳(ごこうごん)天皇(あるいは後円融(ごえんゆう)天皇)までを扱っていたらしいが、現在、最後の三巻が散逸しているため、後伏見(ごふしみ)天皇(13世紀末)までの部分しか伝わらない。各天皇ごとにまとめられ、まずその時代の事件を記し、ついで各皇族の略伝や、公武の重職にあった人物、主要寺院の歴代などが掲げられている。『国史大系』所収。
[益田 宗]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
「歴代編年集成」「帝王編年集成」とも。歴代の天皇紀を中心とする年代記の一種。神代から鎌倉末期の後伏見天皇までを収める。27巻。永祐撰と記す写本がある。南北朝期の成立。天皇ごとに,略歴や重要な世事,インド・中国のできごとをあわせて編年に並べ,次に皇族をはじめ摂関以下・幕府・僧侶の要職の補任を記す。編纂の材料は六国史や「吾妻鏡」など。まれに典拠を掲げ,なかにはすでに亡失した書もあり,他にはみられない記事も含む。類書のなかでも年代記の記事が詳しく,「一代要記」と並んで重要。写本は多いが,神宮文庫本が善本とされる。「新訂増補国史大系」所収。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
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