帥(漢字)

普及版 字通 「帥(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

[字音] スイ・シュツ・ソツ
[字訓] ぬぐう・ひきいる・したがう

[説文解字]
[金文]

[字形] 会意
(し)+巾(きん)。は師の従うところの肉の象とは異なり、(啓)・(肇)などの従う神戸棚(かみとだな)の形に近く、帥とはその神戸棚に巾を加えてこれを刷拭(さつしよく)する意であろう。〔説文〕七下に「佩巾なり」とあり、重文として(ぜい)を録するが、は婦人が前かけのようにして帯びるもので、帥と同字とはしがたい。金文の〔師虎(しこき)〕に「今余(われ)隹(こ)れ先王の命に帥井(そつけい)す」のように、帥型(手本)の意に用いる。のちの率従というほどの意である。

[訓義]
1. ぬぐう、ふく、神棚を清める。
2. 率と通じ、ひきいる、したがう。

[古辞書の訓]
立〕帥 ヒキヰル・ニギハシ・イクサ・ニハカ・アツマル・スケ・シタフ・トモ 〔字鏡集〕帥 ニハカニ・ヒク・キミ・アツマル・タツ・ヒキヰル・シタガフ・イクサタチ・ニギハル・イクサ・ミチビク

[語系]
帥sjiuat、(刷)shoatは声義近く、帥はもと刷拭を原義とする字。また(率)shiut、(遵)tziun、循・(巡)ziun、徇ziuenとも声近く、みな、ひきいる、したがうの意がある。

[熟語]
帥乗帥台帥長帥意帥教帥志帥示帥爾・帥先・帥然・帥導・帥服帥由・帥
[下接語]
魁帥・官帥・渠帥・軍帥・群帥・元帥・師帥・主帥・将帥・身帥・総帥・隊帥・置帥・帥・統帥・文帥・兵帥・別帥・偏帥・勉帥・謀帥・立帥・旅帥・良帥

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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