帯刀(読み)タチハキ

デジタル大辞泉 「帯刀」の意味・読み・例文・類語

たち‐はき【帯刀/授刀】

太刀を帯びること。また、その人。
帯刀の舎人とねり」の略。
帯刀の役」の略。
ナタマメ別名

たい‐とう〔‐タウ〕【帯刀】

[名](スル)刀を腰に差すこと。また、腰に差した刀。佩刀はいとう

たて‐はき【帯刀】

たちはき

たて‐わき〔‐はき〕【帯刀】

たちはき

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精選版 日本国語大辞典 「帯刀」の意味・読み・例文・類語

たち‐はき【帯刀・授刀】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「たちわき」とも )
  2. 太刀(たち)を帯びること。また、その人。
    1. [初出の実例]「斎ひ来し 神は祭りつ 明日よりは 組の緒垂でて 遊べ多知波幾(タチハキ)」(出典神楽歌(9C後)採物・剣)
  3. 「たちはきの舎人」の略。
    1. [初出の実例]「且劫詔使授刀紀船守。亦射殺之」(出典:続日本紀‐天平宝字八年(764)九月乙巳)
  4. 「たちはきの資人」の略。
    1. [初出の実例]「以大宰員外帥正二位藤原朝臣豊成。復為右大臣。賜帯刀」(出典:続日本紀‐天平宝字八年(764)九月戊申)
  5. 「たちはきの舎人」の略。また、そのうち長でないもの。
    1. [初出の実例]「凡正月十七日射礼節、東宮参豊楽院、歩射射手帯刀十人著末額脛巾」(出典:延喜式(927)四三)
    2. 「坊のたちはきなるみ息子のいらへ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)藤原の君)
  6. たちはきの役
    1. [初出の実例]「さうのたちはき、二ぎゃうにならび」(出典:曾我物語(南北朝頃)四)
  7. 植物なたまめ(鉈豆)」の異名。〔日葡辞書(1603‐04)〕

たい‐とう‥タウ【帯刀】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 刀を帯びること。また、その帯びている刀。江戸時代では大小刀を帯びることを称し、武士特権とされ、武士と庶民とをわかつ重要な基準とされた。佩刀(はいとう)
    1. [初出の実例]「町人帯刀作事衣類倹約 蒔絵道具等之儀に付御触書」(出典:御触書寛保集成‐四九・寛文八年(1668)三月)
  3. たちはき(帯刀)たてはき(帯刀)

たて‐はき【帯刀】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「たてわき」とも )
  2. たちはき(帯刀)色葉字類抄(1177‐81)〕
  3. 植物「なたまめ(鉈豆)」の異名。〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕

たち‐わき‥はき【帯刀】

  1. 〘 名詞 〙たちはき(帯刀)

たて‐わき‥はき【帯刀】

  1. 〘 名詞 〙たてはき(帯刀)

たて‐あき【帯刀】

  1. 〘 名詞 〙 「たちはき(帯刀)」の変化した語。

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普及版 字通 「帯刀」の読み・字形・画数・意味

【帯刀】たいとう(たう)

帯剣。〔隋書、礼儀志七〕の武の時、百官燕會に竝びに刀を帶びて座に升る。開皇の初めに至るも、式に因し、登殿に亦た解かず。十二年~始めて制して、~劍履す。

字通「帯」の項目を見る

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動植物名よみかた辞典 普及版 「帯刀」の解説

帯刀 (タチワキ・タテワキ)

植物。マメ科のつる性一年草,園芸植物,薬用植物。ナタマメの別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の帯刀の言及

【扶持】より

…(5)武士以外のものにも,褒賞的に扶持が与えられた。例えば特別の技能を買われた能楽師や力士,行政の末端に参与して功労のあった町年寄,殿様に多額の献金をした豪商,善行で表彰された百姓などに,生涯あるいは臨時的に扶持を支給し,あわせて帯刀を許す場合があった。【大口 勇次郎】。…

※「帯刀」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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