帯系(読み)たいけい(英語表記)band system

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「帯系」の意味・わかりやすい解説

帯系
たいけい
band system

分子スペクトルうちで電子状態変化によって生じる吸収スペクトル (電子帯スペクトル ) は,1つの電子状態の変化 (電子遷移という) に対しては1本吸収線しか現れないはずである。しかし電子状態が変れば,その分子を構成する原子核振動の状態も変るはずであり,したがって吸収線も1本だけではなく各種の振動に対応した多数の吸収線が現れる。このように電子状態の変化は同じで,振動状態の変化が異なるスペクトル線集りを帯系という。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android