帰罷(読み)かえりまかる

精選版 日本国語大辞典 「帰罷」の意味・読み・例文・類語

かえり‐まか・る かへり‥【帰罷】

〘自ラ四〙
① (上代では、「まかる」が、貴人意志によって進退する、命令によって都から任地地方に行くの意で) 都から地方の任地へ帰る。
万葉(8C後)一八・四一一六「吾(あ)が待つ君が 事終はり 可敝利末可利(カヘリマカリ)て」
② (中古以降、「まかる」は、詞書対話に用いて、聞き手に対し、話し手側の者の「行く」ことをへりくだり丁重にいう用法となる) 「帰り行く」を丁重にいう。帰って行きます。
※後撰(951‐953頃)恋五・九四一・詞書「いとしのびてまうで来たりける男を、せいしける人ありけり。ののしりければ、かへりまかりてつかはしける」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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