常同症(読み)ジョウドウショウ(その他表記)stereotypy

翻訳|stereotypy

関連語 名詞

精選版 日本国語大辞典 「常同症」の意味・読み・例文・類語

じょうどう‐しょうジャウドウシャウ【常同症】

  1. 〘 名詞 〙 一定の行為、言語、姿勢などを絶えず反復して行なう精神病の一症状。

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改訂新版 世界大百科事典 「常同症」の意味・わかりやすい解説

常同症 (じょうどうしょう)
stereotypy

同じ動作,姿勢,言葉などが持続的にくり返される現象。最初は意味を持っていたのにそれが薄れて外面だけが自動化してしまったもの,象徴的な意味をとどめているものもあるが,いずれにせよ目的がなく有効でもなく,周囲の状況に適合していないところに,この現象の特性がある。緊張症状群の1症状として統合失調症に出現することが多いが,また脳炎,パーキンソン症,ピック病など痴呆をきたす疾患高度精神遅滞にもみられる。常同症は次のように分けられる。(1)常同言語 語唱ともいい,一見意味のない言葉や言いまわしを言い続ける。(2)常同運動 目的なしにリズミカルな運動が反復される。(3)常同姿勢 いったんとった奇妙な姿勢をいつまでもとり続ける。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「常同症」の意味・わかりやすい解説

常同症
じょうどうしょう
stereotypy

ある特定の行為を長時間にわたって反復持続する症状で,緊張型統合失調症の興奮期によく起こるとされている。手の上下運動を繰り返したりする常同運動,特定の姿勢をとり続ける常同姿勢,一定の場所から離れようとしない場所の常同,同じことばか句を繰り返す音誦症などがある。

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