常夜(読み)トコヨ

デジタル大辞泉 「常夜」の意味・読み・例文・類語

とこ‐よ【常夜】

いつも夜であること。常闇とこやみ
「これに因りて―往きき」〈・上〉

じょう‐や〔ジヤウ‐〕【常夜】

夜の間じゅうある現象や状態が続くこと。
夜のような暗さが昼間も続くこと。
「いづくあてどの五月闇、―と目もくれて」〈浄・賀古教信〉

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精選版 日本国語大辞典 「常夜」の意味・読み・例文・類語

じょう‐やジャウ‥【常夜】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 夜のような暗さが続くこと。とこやみ。
    1. [初出の実例]「天照大神〈略〉あまのいは戸にひきこもりこくどじゃうやのやみとなる」(出典:仮名草子・色音論(1643)上)
  3. 夜の間中変わらないこと。夜間、絶えることなく続いていること。転じて、いつまでも続くこと。
    1. [初出の実例]「允(まこと)に常夜の敵にあらずと雖も、脉(ちのみち)を尋ぬれば疎からず」(出典:将門記(940頃か))
    2. 「山の尾崎(をざき)海底にのぞみたるうへに、常夜(ジャウヤ)の燈籠あり」(出典:滑稽本・続膝栗毛(1810‐22)二)

とこ‐よ【常夜】

  1. 〘 名詞 〙 永久に夜が続くこと。常に夜であること。
    1. [初出の実例]「此曙が別れとは、花を見捨てて帰る雁。それは常夜(トコヨ)の北の国」(出典:歌舞伎小袖曾我薊色縫十六夜清心)(1859)四立)

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