干渉(物理)(読み)かんしょう

百科事典マイペディア 「干渉(物理)」の意味・わかりやすい解説

干渉(物理)【かんしょう】

広義には,二つ以上の波が同一点で出会ったとき合成波変位電磁波なら電場または磁場)は個々の波の変位をベクトル的に加え合わせたものになる現象狭義には,そのため,合成波の強さ,エネルギー,光の明るさなど(変位や場の2乗またはその時間的平均に比例する)が一般に個々の波の強さの和にならず,振動数位相の差によって種々の値をとること。たとえば振動数が等しく振動方向が平行な二つの波が重なるとき,それらの山と山,谷と谷が常に重なる点では振幅が非常に大きくなり,逆に山と谷が常に重なる点では振幅が小さくなる。また振動方向が平行で振動数の異なる2波が干渉すれば唸りを生じる。光では同一光源から出た光を分けて再び合わせたときだけ干渉し,干渉縞(じま),ニュートンリング,薄膜の色などの現象を生ずる。
→関連項目音波回折干渉計干渉色消音器波動

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