平凡(娯楽雑誌)(読み)へいぼん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「平凡(娯楽雑誌)」の意味・わかりやすい解説

平凡(娯楽雑誌)
へいぼん

娯楽雑誌。創業者岩堀喜之助(きのすけ)は平凡社社長の下中弥三郎(しもなかやさぶろう)よりこの誌名を譲り受け、1945年(昭和20)10月に凡人社を創立、文芸娯楽雑誌として創刊した。売れ行き不振により48年2月号からB5判の大衆娯楽雑誌に転身。続いて59年5月に『週刊平凡』、64年4月に『平凡パンチ』を創刊。スターを大衆の生活レベルで扱う、スターのタレント化を進め、読む雑誌から見る雑誌へ、そして『平凡パンチ』では読者とともに「する」雑誌をつくりだした。これらは、第二次世界大戦までの『キング』『講談倶楽部(くらぶ)』に代表される「講談社文化」にかわる、戦後の新しい大衆をとらえた「平凡文化」を確立した。54年6月、凡人社を吸収して平凡出版が設立され、『an・an』『クロワッサン』『POPEYE』『BRUTUS』『ダカーポ』などを刊行している。83年10月、マガジンハウスと社名を変更した。『平凡』は月刊、週刊とも、その使命を終えたとして1987年秋に休刊した。

[京谷秀夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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