床固め工(読み)とこがためこう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「床固め工」の意味・わかりやすい解説

床固め工
とこがためこう

河床の洗掘低下を防止し、河床を安定させ、河川の縦横断形状を維持するために河川を横断して設けられる工作物。床止(とこど)め工ともいう。落差のあるものを落差工、ないものを帯工(おびこう)という。落差工の高さ(落差)は通常5メートル程度以下である。落差工は本体、水叩(みずたた)きと護床工、帯工は本体と護床工で構成される。本体と水叩きはコンクリートでつくられ、護床工は粗朶(そだ)沈床木工沈床コンクリートブロックなどでつくられる。帯工は屈撓性(くっとうせい)をもたせるために、粗朶沈床、木工沈床、コンクリートブロックなどでつくることもある。落差工1基で河川の縦断形状を維持することがむずかしいときは、階段状に複数の落差工を配置する。落差工には必要に応じて魚道を設置する。

[鮏川 登]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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