庚戌土断(読み)こうじゅつどだん

世界大百科事典(旧版)内の庚戌土断の言及

【土断】より

…移住民を現住地の戸籍に登録してその地の官庁から支配を受けさせること。中国の東晋,南朝で行われた民戸把握策の一つ。永嘉の乱以降,江南へ移動した難民には,豪族の隠戸や無籍の流民となるものが多かった。これを防ぐために東晋政府は,難民それぞれの故郷と同名の県・郡・州を僑立し,本来の戸籍(黄籍)とは別に白籍を新設して登籍し,把握を図った。しかしこの僑州郡県制は,基本単位の僑県にしても,難民のまとまりを県とみなした行政上の措置で,まったく境域をもたなかったために,十分に目的を達することはできず,そのうえ,移住民と旧住民とは,実際は同じ地域に居住しているのに,戸籍の種類,支配系統,税役負担を異にしていて,差別と混乱を助長した。…

※「庚戌土断」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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