度会(読み)ワタライ

デジタル大辞泉 「度会」の意味・読み・例文・類語

わたらい〔わたらひ〕【度会】

姓氏の一。
[補説]「度会」姓の人物
度会家行わたらいいえゆき
度会延佳わたらいのぶよし
度会行忠わたらいゆきただ

わたらい〔わたらひ〕【度会/渡会】

三重県中東部の郡名。また、伊勢市中心とする地域の旧県名。古くから伊勢神宮神郡かみごおりで、慶応4年(1868)度会府が置かれ、明治4年(1871)度会県となり、明治9年(1876)、三重県に合併

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精選版 日本国語大辞典 「度会」の意味・読み・例文・類語

わたらいわたらひ【度会・渡会】

  1. 伊勢国(三重県)の郡名。また、現在の伊勢市を中心とした旧地域名。古くから伊勢神宮の神郡(かみごおり)であった。慶応四年(一八六八)度会府が置かれ、明治二年(一八六九)度会県と改称、同四年の廃藩置県で再編成され、同九年に三重県に合併。

わたらいわたらひ【度会】

  1. 姓氏の一つ

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改訂新版 世界大百科事典 「度会」の意味・わかりやすい解説

度会[町] (わたらい)

三重県中央部,度会郡の町。人口8692(2010)。大部分山地で,大台ヶ原山に発する宮川が北部を東流し,北流してきた一之瀬川が町域北東端で合流する。古くは伊勢神宮の御厨(みくりや)や御薗が置かれており,大野木,棚橋など一帯には,平安時代,神宮祭主大中臣氏が開発したという大橋御薗があった。鎌倉時代には棚橋の蓮華寺が同御薗の地頭職を有していた。蓮華寺はのちに大神宮法楽寺と称され,多くの寺領をもち公武御祈禱所として栄えた。南北朝初期には北朝方の拠点ともなっている。一之瀬川上流左岸の脇出には南朝方愛洲氏の一之瀬城があった。江戸時代は紀州藩領で,薪炭を産し,宮川,一之瀬川では鵜飼いやアユ網漁が行われた。現在は農林業を中心とし,山腹傾斜地での茶栽培が盛んで,〈伊勢わたらい茶〉として出荷される。また杉,ヒノキ材の生産,シイタケ栽培も行われる。注連指(しめさす)にある正法寺の木造十一面観音立像は国の重要文化財。棚橋には正月の御頭神事が伝わる。
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