座す(読み)ワス

デジタル大辞泉 「座す」の意味・読み・例文・類語

わ・す【座す】

[動サ四]《「おわす」の音変化》「ある」「来る」などの意の尊敬語。いらっしゃる。おいでになる。
「ああ猫殿は天性小食にて―・しけるや」〈延慶本平家・四〉
[動サ下二]に同じ。
「大名達の―・せう時に」〈蒙求抄・五〉

ざ・す【座す/×坐す】

[動サ五]ざ(座)する」(サ変)の五段化。「一日中書斎に―・す」
[動サ変]ざする」の文語形

とど・す【座す】

[動サ変]すわる。かがむ。
「―・しては手も届かねば立ち上り」〈浄・油地獄

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「座す」の意味・読み・例文・類語

わ・す【座】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 サ行四段活用 〙 ( 「おわす」の変化した語 ) 「ある」「居る」「来る」などの尊敬語。敬意は「おわす」に比べて低い。いられる。おいでなさる。
    1. [初出の実例]「いかがけどきにわいたるに、さてはあるべき」(出典:高野本平家(13C前)八)
  2. [ 2 ] 〘 自動詞 サ行下二段活用 〙わせる(座)

とど‐・す【座】

  1. 〘 自動詞 サ行変 〙 すわる。かがむ。しゃがむ。
    1. [初出の実例]「きのふまでとどして居たかけふの春〈貞徳〉」(出典:俳諧・崑山集(1651)一春)

ざ‐・す【座・坐】

  1. 〘 自動詞 サ行変 〙ざする(座)

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