庸米(読み)ようまい

精選版 日本国語大辞典 「庸米」の意味・読み・例文・類語

よう‐まい【庸米】

  1. 〘 名詞 〙 令制で、一年に一〇日間力役に従事する庸の代わりに納める米。ちからしろのよね。
    1. [初出の実例]「一年之内。所輸庸米八百六十余斛」(出典:続日本紀‐神亀五年(728)四月辛巳)

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「庸米」の解説

庸米
ようまい

庸の一品目。令文に庸は雇役民・衛士(えじ)・仕丁(しちょう)などの食料にあてるとあり,庸米の比重は大きく,平城宮跡からも木簡の出土例が多い。正丁の負担額は3斗であったと考えられるが,庸米木簡には1俵である5斗のほか6斗と5斗8升の例が多い。仕丁などに中央で支給される食料米の大月・小月の1月分(1日2升)として納入する意識がうかがえ,改新の詔(みことのり)に規定する郷土による仕丁・采女(うねめ)への庸米制(1戸5斗)を継承している。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

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