延年頭(読み)えんねんとう

精選版 日本国語大辞典 「延年頭」の意味・読み・例文・類語

えんねん‐とう【延年頭】

〘名〙
[一] 法会(ほうえ)において、法楽の延年舞を催す頭役
大乗院寺社雑事記‐文正元年(1466)七月二三日「上古田楽頭・延年頭」
[二] 広島県の厳島神社で、旧暦七月一四日に行なわれた祭。儀式のあと、拝殿につるされた三尺余の、美しく飾った人形の首を、東西に分かれた裸の男たちが奪い合ったもの。同社では今日でも八月二〇日に、首の代わりに宝珠を争う「玉取祭(たまとりまつり)」として続けられている。《季・秋》 〔俳諧・滑稽雑談(1713)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の延年頭の言及

【延年】より

…たとえば,興福寺の延年は維摩会(ゆいまえ)に付属する催しであったが,白河院の時代にはすでに行われていたものと思われる。鎌倉時代初頭には,〈延年頭〉なる所役がみえ(《三会定一記》1338),このころには維摩会の延年が相当に整備されていたことがうかがえる。また室町将軍家が南都に下向して維摩会延年を見物している事実も,南都における延年の隆盛をよく示すものであろう。…

※「延年頭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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