日本大百科全書(ニッポニカ) 「弁天島(静岡県)」の意味・わかりやすい解説
弁天島(静岡県)
べんてんじま
静岡県西部、浜名湖南部にある人工の島で、浜松市西区舞阪町(まいさかちょう)地区と湖西市(こさいし)に属する。1498年(明応7)大地震で浜名湖口の砂州が切断され、江戸時代まで西の野とよばれる松林に覆われた砂地となり、のち人工島の造成される基盤となった。1707年(宝永4)に弁財天が祀(まつ)られ、弁天島という呼称ができたといわれる。明治になり舞阪町からの架橋、東海道本線の開通と駅の設置などとともに観光化が進み、保養地、海水浴場として整備された。埋立て島もでき、現在は大小七つの島からなっている。1960年(昭和35)温泉が掘削された。泉質は塩化物泉。四季を通じて保養に適し、静岡県西部の重要な観光地を形成している。
[北川光雄]
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