形作・容作(読み)かたちづくる

精選版 日本国語大辞典 「形作・容作」の意味・読み・例文・類語

かたち‐づく・る【形作・容作】

[1] 〘自ラ五(四)〙
容貌、身なりなどをつくろう。化粧や身じたくをする。
※世俗諺文鎌倉期点(1250頃)「女は己を悦ぶ者の為に容(カタチツクル)
② ある形ができあがる。ある形になる。
※うもれ木(1892)〈樋口一葉〉六「最初(そもそも)、身にしみし一事(ひとこと)漸々(やうやう)に形(カタチ)づくりて」
[2] 〘他ラ五(四)〙 形を作る。形成する。
日本開化小史(1877‐82)〈田口卯吉〉五「英雄豪傑が其隣国を併呑し以て大国を形造りし後」
浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉二「久しく苦しんでゐる内に文三の屈托も遂に其極度に達して、忽ち一ツの思案を形作った」

かたち‐づくり【形作・容作】

〘名〙
① 容貌、身なりなどをつくろうこと。化粧や身じたく。
※高山寺本名義抄(鎌倉初)「観 カタチヅクリス」
※俳諧・五車反古(1783)冬「いさ雪見容(カタチツクリ)す蓑と笠」
囲碁将棋などで、負けを覚悟した側が、終局としてのきりのいいところまで投了しないで手をすすめること。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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