八方(読み)ハッポウ

デジタル大辞泉 「八方」の意味・読み・例文・類語

はっ‐ぽう〔‐パウ〕【八方】

四方四隅。東・西・南・北と北東北西南東南西八つ方角
あらゆる方面。ほうぼう。「八方に目を配る」「八方丸くおさまる」
八方行灯あんどん」の略。
[類語]四方四方八方周囲津津浦浦到る所どこもかしこも周辺ぐるり周縁周回外周辺り近辺四辺四囲四面まわり近く付近界隈かいわい近傍一帯へん見渡す限り

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精選版 日本国語大辞典 「八方」の意味・読み・例文・類語

はっ‐ぽう‥パウ【八方】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 四方と四隅。東・西・南・北と北東・北西・南東・南西の八つの方角。
    1. [初出の実例]「八方 震〈東〉巽〈辰巳〉離〈南〉坤〈未申〉兌〈西〉乾〈戌亥〉坎〈北〉艮〈丑寅〉」(出典:拾芥抄(13‐14C)下)
  3. あらゆる方向。諸方。方々。
    1. [初出の実例]「太子奏曰。八方之政。以使知之。願遣使三道。以察国境」(出典:聖徳太子伝暦(917頃か)上)
    2. 「その石八方(ハッホウ)へ散乱したりしかば」(出典:読本・椿説弓張月(1807‐11)続)
  4. はっぽうあんどん(八方行灯)」の略。
    1. [初出の実例]「よき所に大きなる八方、すべて台所中の間の見得」(出典:歌舞伎・五大力恋緘(1793)序幕)
  5. はっぽうごま(八方独楽)」の略。〔随筆・嬉遊笑覧(1830)〕

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普及版 字通 「八方」の読み・字形・画数・意味

【八方】はつぽう(ぱう)

四方八方。〔三国志、呉、賀邵伝〕陛下、昔~を以て、飛して天に應ず。四頸(くび)を(ひ)き、方目を拭(ぬぐ)ふ。・康のを以て、必ず旦夕にんならしめん。

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