後志山地(読み)しりべしさんち

日本歴史地名大系 「後志山地」の解説

後志山地
しりべしさんち

北海道西部にあり、石狩支庁胆振支庁後志支庁にまたがる山地。火山起源のため後志火山山地ともいう。札幌市など九市、後志支庁虻田あぶた倶知安くつちやん町など一七町、胆振支庁虻田郡洞爺とうや村など七村にわたる。北海道を石狩湾から太平洋に至る石狩勇払いしかりゆうふつ低地帯を境に東側の胴体部と西側の南西半島部に分けるとき、半島部の基部を占める一大山地で、西端に後志支庁寿都すつつ郡寿都町から渡島支庁山越やまこし長万部おしやまんべ町に走る黒松内くろまつない低地帯を境に渡島半島がある。山地北西部で積丹しやこたん半島が北西方向に日本海に突き出し、先端の積丹岬から東側は石狩湾(北岸)に、岬から西側は寿都湾まで日本海(西岸)、南側は南端絵鞆えとも半島を境に東側は太平洋(南東岸)、西側は噴火ふんか(内浦)(南西岸)にそれぞれ臨む。地帯構造では東北日本弧、火山帯では那須(東日本)火山帯に属し、地質構造も奥羽山脈火山群、渡島半島南東部駒ヶ岳こまがたけ火山群の延長上にあり、グリーンタフ変動帯のうち。積丹半島余別よべつ岳から南東方向に続く赤井川あかいがわカルデラ阿女鱒あめます岳・朝里あさり岳・手稲ていね山・砥石といし山・余市よいち岳・無意根むいね山・喜茂別きもべつ岳・札幌岳・いざり岳など北部火山群と、南部のホロホロ山・オロフレ山・鷲別わしべつ岳を中心とする南部火山群は、一四〇〇―八〇〇メートル級の火山山岳、また南西部の幌別ほろべつ岳から南東に幌内ほろない山・上来馬かみらいば岳と続く南西部火山群は、五〇〇―八〇〇メートル級の火山性丘陵域。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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