後藤 末雄(読み)ゴトウ スエオ

20世紀日本人名事典 「後藤 末雄」の解説

後藤 末雄
ゴトウ スエオ

明治〜昭和期の小説家,フランス文学者 慶応義塾大学文学部教授。



生年
明治19(1886)年10月25日

没年
昭和42(1967)年11月10日

出生地
東京

学歴〔年〕
東京帝大仏文科〔大正2年〕卒

経歴
一高時代「校友会雑誌」に詩、小説、戯曲など多くの作品を発表。第二次「新思潮」に参加し「推移」「忘却」などを発表し、大正3年には「素顔」を発表して注目される。また陸軍中央幼年学校でフランス語を教え、仏文学者としても活躍し、8年から慶大教壇にたつ。主な著書に「支那思想のフランス西漸」「東西の文化流通」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「後藤 末雄」の意味・わかりやすい解説

後藤末雄
ごとうすえお
(1886―1967)

仏文学者、小説家。東京生まれ。東京帝国大学仏文科卒業。谷崎潤一郎らと第二次『新思潮』(1910)を創刊。『下町』『素顔』などの好短編を発表。のちに文壇から遠のき、慶応義塾大学教授となり、17、18世紀仏文学の研究に専心ロマン・ロランユゴー翻訳のほか、わが国における東西比較文化論の先駆的な役割を果たした。主著に『支那(しな)思想のフランス西漸』(1933)、『東西の文化流通』(1938)、『日本・支那・西洋』(1943)。

[岩崎武夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「後藤 末雄」の解説

後藤末雄 ごとう-すえお

1886-1967 明治-昭和時代の小説家,フランス文学者。
明治19年10月25日生まれ。43年谷崎潤一郎らと第2次「新思潮」を創刊し,短編「素顔」などを発表。のち慶大教授となり,翻訳のほか東西文化の比較研究で知られた。昭和42年11月10日死去。81歳。東京出身。東京帝大卒。著作に「支那(しな)思想のフランス西漸」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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