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おわたり(御渡)ともいう。長野県諏訪湖(すわこ)に伝わる伝承。冬季、湖面が全面氷結したあと、寒気のため収縮すると、割れ目を生ずる。そこに下の水が上ってきて結氷するが、朝になって気温が上昇すると氷が膨張し、両側からこの割れ目を圧縮して、その部分の氷を持ち上げる。この盛り上がった一大亀裂(きれつ)に沿って、諏訪大社の祭神が上社から下社に渡って行かれたと考え、御神渡りとよばれたのである。またその亀裂の形から吉凶を占うようなことも行われた。諏訪湖の御神渡りの起日の記録はおよそ500年にわたって保存されており、気候変動の資料として世界的にも有名である。
[根本順吉]
(2014-1-21)