徹子の部屋(読み)てつこのへや

知恵蔵 「徹子の部屋」の解説

徹子の部屋

テレビ朝日系列で放映されている、黒柳徹子司会を務めるトーク番組。1976年に放送が開始された長寿番組で、第1回のゲストは、森繁久彌。以降、林美智子、上月晃、頭師孝雄、榊原るみ、アントニオ古賀などがゲストとして招かれている。放送開始当初はトークの他にラビット関根(現・関根勤)が進行する「フラッシュクイズ」もあったが、翌年4月には中止され現在のようなトーク中心の番組になった。
現在は毎週月曜日から金曜日の午後1時20分から1時55分まで、テレビ朝日(ANB)から全国24局に同時ネット放送されている。BS朝日でも本放送の数日後に午後5時半から6時まで、スカパーやケーブルテレビなどで視聴できる朝日ニュースターでは月曜日から金曜日の朝8時から8時半まで放送されている。ほとんどが録画放送だが、77年4月に(株)日本教育テレビから(株)テレビ朝日に社名変更をした記念特番で初めて生放送を行った。この時のゲストは三笠宮寛仁親王さまだった。また91年2月には15周年記念番組を公開録画している。その時のゲストは久米宏ミヤコ蝶々杉良太郎明石家さんま山田五十鈴だった。
毎回、ゲストの仕事の話題からプライベートの話題まで幅広く聞き出し、時には物故者の追悼特集を放送することもある。番組制作に当たっては、「編集をせずにゲストが語ったそのままを、手を加えないで放送する」「スキャンダルは扱わない」「ゲストが聞いてほしくないことは聞かない」「制作スタッフは変更しない」というポリシーを貫いている。また黒柳徹子自身は番組内では、同じ衣装二度と着用しないと言われており、一度着た衣装は毎年チャリティバザーとして日本橋高島屋で販売している。番組では年末や新春特番、公開録画、コンサートなども開催。更に開戦原爆終戦など戦争に関する日の前後には、戦争特集を放送。各界のゲストが自身の戦争体験などを語り、多くの視聴者からの支持を得ている。
また、数々の賞を受賞している番組でもある。黒柳徹子が司会者として95年に第3回橋田賞を受賞、番組スタッフが97年に第23回放送文化基金賞を、06年に第54回菊池寛賞を受賞。11年2月には放送開始35周年を迎えたが、同年4月に8961回目の放送があり、同一司会者による番組としては最多放送となりギネス世界記録認定された。黒柳徹子自身は「きりのいい50周年まで続けたい」と語っている。

(金廻寿美子  ライター / 2011年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

デジタル大辞泉プラス 「徹子の部屋」の解説

徹子の部屋

日本のテレビ番組のひとつ。テレビ朝日系列にて、毎週月~金曜日に放映。長く13時15分からの放映だったが、12時(2014年4月~2020年3月)、13時(2020年3月~)と放映開始時刻の変更がある。司会者黒柳徹子とゲストとの対談のみで構成されるトークバラエティ。第1回放送は1976年2月、ゲストは森繁久彌。出演するゲストは芸能人、文化人、スポーツ選手、政治家など多岐にわたり、皇族や海外のタレントの出演もある。第23回放送文化基金賞(1997年)、第54回菊池寛賞(2006年)受賞。日本のテレビ界を代表する長寿番組として知られ、2011年4月、同一司会者による番組の最多放送回数記録を更新、ギネス世界記録に認定。

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