志濃夫廼舎歌集(読み)シノブノヤカシュウ

デジタル大辞泉 「志濃夫廼舎歌集」の意味・読み・例文・類語

しのぶのやかしゅう〔しのぶのやカシフ〕【志濃夫廼舎歌集】

江戸末期の私家集。5巻。橘曙覧たちばなあけみ草稿を、その子の井手今滋いでいましげが編集したもの。明治11年(1878)刊。約860首の歌を年代順配列

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精選版 日本国語大辞典 「志濃夫廼舎歌集」の意味・読み・例文・類語

しのぶのやかしゅう しのぶのやカシフ【志濃夫廼舎歌集】

江戸末期の私家集。五巻補遺一巻。橘曙覧(あけみ)の草稿を嗣子の井手今滋(いましげ)が編纂したもの。明治一一年(一八七八)刊。自筆稿本を基として、八五九首の歌を年代順に排列してある。近藤芳樹の序を付す。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「志濃夫廼舎歌集」の意味・わかりやすい解説

志濃夫廼舎歌集
しのぶのやかしゅう

江戸後期の歌人橘曙覧(たちばなあけみ)の歌集。1878年(明治11)嗣子(しし)井手今滋(いでいましげ)によって出版。第5集までは草稿のまま、補遺を加えて全6集。総歌数860首。時代順に並べてあるのが特色。『万葉集』の実情実感を主とし、シラミなど生活環境のあらゆるものを題材として詠んでいる。楽天的で国粋主義思想をもち、これを詠じた。「たのしみは」の形式を繰り返した「独楽吟(どくらくぎん)」52首がよく知られている。

[辻森秀英]

 たのしみは草のいほりの莚敷(むしろじき)ひとりこころを静めをるとき

『土岐善麿校註『日本古典全書 宗武・曙覧歌集』(1950・朝日新聞社)』『辻森秀英著「橘曙覧」(『和歌文学講座8』所収・1969・桜楓社)』

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