精選版 日本国語大辞典 「思忍」の意味・読み・例文・類語
おもい‐しの・ぶ おもひ‥【思忍】
〘他バ四・バ上二〙
① 心の中でこらえる。外にあらわさないでがまんする。
※後撰(951‐953頃)恋三・七八七「つれなきを思ひしのぶのさねかづらはてはくるをもいとふなりけり〈よみ人しらず〉」
② 過去のことや人を思い起こして、なつかしく思ったり、慕ったりする。
※浜松中納言(11C中)三「ありがたう、心さへ人に似ぬところのものし給ひけるよと、深う思しのび給ふままに」
おぼし‐しの・ぶ【思忍】
〘他バ四・バ上二〙 (「おもいしのぶ(思忍)」の尊敬語) 外に表わさないで心の中でおこらえになる。
※源氏(1001‐14頃)行幸「すこしもかたはなるさまのことをおぼししのばずなどものし給ふ御心ざまを」
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