思春期外来(読み)ししゅんきがいらい

家庭医学館 「思春期外来」の解説

ししゅんきがいらい【思春期外来】

 思春期とは、陰毛(いんもう)の発生などの第二次性徴(だいにじせいちょう)が現われてから、それが完成して、女子では順調な月経(げっけい)周期をみるまで、男子では精子(せいし)がつくられ生殖可能となるまでの期間をさします。
 年齢的には、8~9歳から17~18歳くらいまでをいい、その始まりと終わりには大きな個人差があります。
 思春期の異常や悩みとして、陰毛の発生など、第二次性徴の発現が早すぎてからだに異常が生じたり、また、異常な性的関心を示したり、乱暴な行動をとる場合があります。
 逆に、第二次性徴の発現が遅く、そのことにコンプレックスを感じて、精神的苦痛を示す場合もあります。
 また、思春期の女子では、体重減少やストレスのため月経不順になったり、妊娠していないのに無月経が長く続いたり、月経痛が激しい場合があります。
 このような思春期の異常や悩みの相談にのったり、治療にあたったりする診療科を、思春期外来といいます。
 欧米では、産婦人科医、泌尿器科医(ひにょうきかい)、小児科医、精神科医、ケースワーカーなどが協力して診療にあたります。
 しかし日本では、診察に訪れた科の医師が、それぞれに対応している場合が多いようです。
 したがって、このような思春期の異常や悩みがある場合は、思春期外来がなくても、それぞれの科の医師にまず相談しましょう。
 必要ならば、いろいろな科の医師が協力して診療にあたることになります。

出典 小学館家庭医学館について 情報

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