六訂版 家庭医学大全科 「急性小児片麻痺」の解説
急性小児片麻痺
きゅうせいしょうにへんまひ
Acute infantile hemiplegia
(子どもの病気)
どんな病気か
体の片側のけいれんが続いたあとに、あるいは何の前触れもなく、片麻痺を来す病気です。6歳以前の乳幼児にみられます。
原因は何か
原因不明なもの(25%)と、基礎疾患(
症状の現れ方
かぜの症状や発熱に伴って、主に半身のけいれん(手足を急に何度も曲げ伸ばしする型の不自然な動き)が現れ、それが治療の有無にかかわらず数時間続いたあとで片麻痺(半身の筋力低下)が起こります。前触れがなく突然に片麻痺を来すこともあります。前者は原因不明、後者は脳血管障害によるものが多くを占めます。
検査と診断
片麻痺があることで診断します。基礎疾患を調べるため、血液、
治療の方法
入院して全身管理をしながら、けいれんに対して抗けいれん薬を使用し、
片麻痺の小児の20%は回復しますが、80%は回復せず、麻痺した手足は次第に硬くなるためリハビリテーションが必要です。精神発達の遅れやてんかんを伴うことがあります。
病気に気づいたらどうする
半身のけいれんが現れたら、救急車を呼んで小児科を受診してください。突然の片麻痺に気づいたときも、小児科を受診してください。
関連項目
千田 勝一
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報