二次性徴が異常に早く出現した状態をいい、思春期早発症ともよばれる。真性と仮性の二つに分類される。
[山口規容子]
視床下部のなんらかの異常により、下垂体からのゴナドトロピン(性腺(せいせん)刺激ホルモン)の分泌が亢進(こうしん)するためにおこるもので、さらに特発性(機能的異常、原因不明)と器質性(脳腫瘍(しゅよう)、外傷、炎症、水頭症、形態異常)に分けられる。特発性性早熟症は女児に多く、女児の性早熟症の85%といわれる。器質性性早熟症は脳の病変が原因となるが、視床下部周囲の腫瘍によるものがもっとも多く、そのなかでも松果体腫瘍はよく知られている。症状は、女児では両側性あるいは片側性の乳腺肥大、または性器出血が初発症状としてみられることが多い。男児では初発症状として陰茎肥大があり、その後に陰毛発生と同時に睾丸(こうがん)も肥大する。また、身長や骨の発育は一時期急激に増大するが、最終的に成人身長は低くなるのが普通である。特発性の場合は性早熟以外に異常を認めないが、脳に異常のある器質性の場合は、神経症状や眼症状がしだいに明らかになることが多い。
[山口規容子]
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[思春期の医学]
次に頻度の高い病気やとくに注意しなければならない異常を簡単に述べる。(1)思春期早発症(性早熟症) 8~9歳以前に二次性徴が出現し,女性では月経をみるものがある。この病気は初めは身体発育が早いが,まもなく停止して,結果的には低身長に止まる。…
…正常児童と比較して異常に早期に二次性徴が発現した場合をいう。性早熟症とも呼ばれる。一般に8~10歳以前に性早熟が現れた場合をさす。…
※「性早熟症」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
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