(読み)ジョ

デジタル大辞泉 「恕」の意味・読み・例文・類語

じょ【恕】[漢字項目]

人名用漢字] [音]ジョ(慣) [訓]ゆるす
相手を思いやって許す。「寛恕宥恕ゆうじょ諒恕りょうじょ
思いやり。同情。「仁恕忠恕
[名のり]くに・しのぶ・ただし・のり・はかる・ひろ・ひろし・ひろむ・みち・もろ・ゆき・よし

じょ【×恕】

他人立場心情を察すること。また、その気持ち。思いやり。

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精選版 日本国語大辞典 「恕」の意味・読み・例文・類語

じょ【恕】

  1. 〘 名詞 〙 人の身の上や心情についての察し。同情すること。また、その気持。思いやり。
    1. [初出の実例]「仁不勉而為。恕可強而能一レ之。仁者非徳者能。恕者力行者能之」(出典童子問(1707)上)
    2. [その他の文献]〔論語‐衛霊公〕

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普及版 字通 「恕」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 10画

[字音] ジョ
[字訓] ゆるす

[説文解字]

[字形] 形声
声符は如(じょ)。〔説文〕十下に「仁なり」とし、如声とする。如は女巫がお祈りしてエクスタシーの状態となり、神意をうかがい、はかる意。他の心意をうかがいはかることを、恕という。〔論語、里仁〕に「夫子(ふうし)のは忠恕のみ」とあり、それが仁への道とされた。

[訓義]
1. おもいやる、はかる、おもいやり。
2. ゆるす、おもいやってゆるす。

[古辞書の訓]
名義抄〕恕 クム・ハカル・イカル・オモフ・オモハカル 〔字鏡集〕恕 カヘリミル・オロカナリ・アナヅル・メグム・オシフ・オモヒ・ハカル・オモハカル

[語系]
恕sjiaは如・njiaと声が近い。(じよ)は〔爾雅、釈言〕に「度(はか)るなり」とあり、字形の要素は(若)と同じ。神意をはかるように、他人の意を忖度し、これを顧みることを恕という。

[熟語]
恕矜恕罪恕思恕実・恕心恕貸・恕直恕暴恕免恕宥恕容恕亮恕諒
[下接語]
温恕・寛恕・矜恕・強恕・謙恕・厳恕・降恕・自恕・慈恕・仁恕・忠恕・内恕・平恕・宥恕・了恕・諒恕

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