悪げ(読み)あしげ

精選版 日本国語大辞典 「悪げ」の意味・読み・例文・類語

あし‐げ【悪げ】

〘形動〙 (形容詞あし」の語幹接尾語「げ」の付いたもの)
見た目に、いかにも体裁が悪いさま。ぶざまであること。
蜻蛉(974頃)上「来こうじたるげすども、あしげなる柚(ゆ)や梨などを、なつかしげに持たりて食ひなどする」
源氏(1001‐14頃)夕顔「手はあしげなるを、紛らはし、ざればみて書いたるさま、品(しな)なし」
② 気分などが、いかにも悪そうなさま。
今昔(1120頃か)二六「極(いみじく)心地悪気(あしげ)にて」
③ いかにも、けしからぬと思っているさま。機嫌が悪そうなさま。
古今著聞集(1254)六「父の入道ばかり、かたすみに引き入りて居たりけるを、なほあしげに思ひてにらみければ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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