惚く(読み)ホク

デジタル大辞泉 「惚く」の意味・読み・例文・類語

ほ・く【×惚く/×呆く】

《「ほぐ」とも》
[動カ四]知覚がにぶくなる。ぼんやりする。ぼける。
「世にも―・きたることとそしり聞こゆ」〈常夏
[動カ下二]ほける」の文語形

ほう・く【×惚く】

[動カ下二]ほうける」の文語形。

ぼ・く【×惚く/×暈く】

[動カ下二]ぼける」の文語形。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「惚く」の意味・読み・例文・類語

ほ・く【惚・呆】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 カ行四段活用 〙
    1. 知覚が鈍くなる。ぼんやりする。ほうける。ぼける。
      1. [初出の実例]「この文伝ふる人は、もとより、少しほきたるやうに覚えければ」(出典:平中物語(965頃)一八)
    2. 色が薄れてはっきりしなくなる。色があせる。
      1. [初出の実例]「夕づつの光りぬ呆(ホ)きぬ虎落笛」(出典:万両(1931)〈阿波野青畝〉)
  2. [ 2 ] 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙ほける(惚)

惚くの語誌

( 1 )中世以後、老化などによる思考力の低下物忘れなどマイナスイメージのある語義を、「ほく(下二段活用)」の語頭を濁音化させた「ぼく」「ぼける」が担うようになる。
( 2 )類義語「惚(ほ)る(下二段活用)」は一つのことに夢中になる意を強め、特に異性に対して夢中になることを表わすようになった。


ほう・く【惚・耄・蓬】

  1. 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙ほうける(惚)

ほお・くほほく【惚・耄・蓬】

  1. 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙ほうける(惚)

ぼ・く【惚・暈】

  1. 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙ぼける(惚)

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