愁嘆場(読み)シュウタンバ

デジタル大辞泉 「愁嘆場」の意味・読み・例文・類語

しゅうたん‐ば〔シウタン‐〕【愁嘆場】

芝居で、登場人物が嘆き悲しむ所作のある場面。転じて、実生活上の悲劇的な局面にもいう。愁嘆。「愁嘆場を演じる」

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精選版 日本国語大辞典 「愁嘆場」の意味・読み・例文・類語

しゅうたん‐ばシウタン‥【愁嘆場・愁歎場】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 芝居で、嘆き悲しむ所作のある場面。愁嘆。
    1. [初出の実例]「加賀八太夫が中音にて、落をとったる愁たん場、その浄瑠璃は左の通り」(出典:人情本・春色恵の花(1836)二)
  3. 嘆き悲しむ場面。悲劇的な場面。愁嘆。
    1. [初出の実例]「姉妹とてもおよびなき、信身辛気の愁歎場(シウタンバ)」(出典人情本春色辰巳園(1833‐35)三)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「愁嘆場」の意味・わかりやすい解説

愁嘆場
しゅうたんば

浄瑠璃歌舞伎の一局面。悲嘆の涙を流す悲劇的場面をいう。親子夫婦,主従間の生別,死別の場面が多い。浄瑠璃では3段目の切 (→三の切 ) に多く,重要な場として,太夫役者も力を入れて演じる。これから転じて一般用語ともなった。

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