意気地無(読み)いくじなし

精選版 日本国語大辞典 「意気地無」の意味・読み・例文・類語

いくじ‐なし イクヂ‥【意気地無】

〘名〙 (形容詞「いくじなし」の名詞化)
気力がなく役にたたないこと。困難や苦労に打ちかつ力強さがないこと。また、そういう人。
たけくらべ(1895‐96)〈樋口一葉〉五「弱虫め、腰ぬけの活地(イクヂ)なしめ」
② しまりがなく、ぐうたらなこと。また、そういう人。
承久記(1240頃か)上「壱岐判官知康と申すいくぢなしが勤めに付かせ給ひて、院中に兵を召されて合戦せさせられ候ふたにより」

いくじ‐な・い イクヂ‥【意気地無】

〘形口〙 いくぢな・し 〘形ク〙 =いくじ(意気地)が無(な)い
評判記・そぞろ物語(1641)歌舞妓太夫下手の名をうる事「酔に酔(ゑひ)在郷の百姓かたこといひて、いくぢなき風情
いくじな‐さ
〘名〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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