慶長通宝(読み)けいちょうつうほう

精選版 日本国語大辞典 「慶長通宝」の意味・読み・例文・類語

けいちょう‐つうほうケイチャウ‥【慶長通宝】

  1. 〘 名詞 〙 江戸初期、慶長年間(一五九六‐一六一五鋳造の円形方孔の銅銭書風の相違するもので二種があり、それぞれ鋳造地を異にするとみられている。慶長一一年(一六〇六)鋳造とする説があるが根拠がはっきりしない。〔貨幣通考(吹塵録所収)(1856)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「慶長通宝」の意味・わかりやすい解説

慶長通宝 (けいちょうつうほう)

1606年(慶長11)ころ江戸幕府によって鋳造された銭貨銅貨。1文通用)。大形と小形の2種類があり,前者は良質の銭貨で,後者鐚銭(びたせん)の系統をひく銭貨であった。前者は江戸または京都で,後者は関西以西において鋳造された。08年,09年に幕府は中世以来の通貨であった永楽銭の通用を禁止したが実現しなかった。09年の布令で,幕府は金1両=銀50目(匁),永楽銭1貫文=京銭4貫文と三貨の交換比率を定めた。
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